最も感じる熱移動は、輻射熱

私たちが体感できる熱移動をご覧下さい。

体感できる熱移動は?

私たちが体感している熱は、ほとんどが輻射熱(75%)で、物体から直接放射される熱が暑さを感じさせる原因といえます。

 

実生活での輻射熱とは?

日常の生活の中でも、分かりやすく感じます。外出中に直射日光を当たっていると、暑く感じますが、木陰に入ると同じ外なのに、涼しく感じるケースです。これは、太陽からの輻射熱を木々が遮断してくれているからです。輻射熱をコントロールすることで下記の項目を抑制する事が出来ます。

輻射熱が暑さの原因!

 

コンクリートの建物では?

建物を通過する熱の大半を占めるのは輻射熱

ペンシルベニア州立大学の報告によると、建物を通過する熱の75%は輻射熱であると報告されています。その割合をグラフにしてます。  「下向」とは、屋根から室内に侵入する熱の割合で、断熱材が処理できる伝導熱は、全体の5〜7%程度しかなく、93%が輻射熱である事がわかります。

輻射熱の割合が大きく、この輻射熱をカットしない限り、本当の省エネは実現できません。

 

熱源を遮断するには? 断熱? 遮熱?

日本と欧米の「断熱」意識の違い

特に米国では、1920年頃、熱力学の中の熱移動が体系化され、75%もの輻射熱をカットするために反射技術が取り入れられました。一方、我が国日本では、我々が体感する熱移動の5%弱である伝導熱をカットする断熱法が一般常識となってしまいました。この事は、欧米から見れば非常に不可思議な事として論じられております。

世界では、断熱法より、輻射熱をカットする遮熱が常識!

断熱材とは?

これらの材料は直訳すると「熱伝播遅効型熱吸収材料」です。確かに、薄いものより厚いものの方が効果があると思いますが、何れにしても時間の問題です。また、前述通り20%程度しか発しない伝導熱を防止しても、快適環境を得ることは難しい事と断言できます。例えば外気温が36℃と仮定します。100mmの発泡系材料は、一時間経過後計測すると、100mm中半分まで外気温の影響を受けています。この時点では、最内側には外気温の影響を受けておりませんので、断熱効果があるといえますが、2時間後或いは3時間後はどうでしょうか。通常3時間後は、外気温36℃の熱は最内側まで到達します。このような状況では、断熱材があることさえ無意味な事です。 また、一度温まってしまった断熱材は、夕方外気が冷えた場合でもなかなか元に戻らず、熱帯夜に拍車をかける事になってしまいます。

断熱材であると、輻射熱を抑える事が出来ず、逆に蓄熱し、熱帯夜に拍車をかけてしまいます。

輻射熱をカットするには、素材の反射率がポイント

輻射熱をカットする方法としては、熱を反射させることが最も有効です。しかし、現在使用されている建材の多くは、反射率が15%以下(下表参照)。反射率が5%程度のレンガでは、95%の熱を吸収・蓄熱・通過してしまうことになります。

 

素材 反射率
レンガ 5〜7%
断熱材(グラスウール) 5〜10%
コンクリート 6〜15%
窓ガラス 5〜10%
8〜10%
白金 93%
95%
ケミカルカチオンパック 85%
トップヒートバリアー 96〜97%

 

輻射熱を反射する事が、遮熱なんです。

遮熱の効果は抜群!

遮熱の効果を写真でご覧下さい。

遮熱施工の実例

未施工箇所 93.6度
施工箇所 27.8度

熱交換器の表面の施工前、施工後の温度変化です。70%もの熱を遮断しております。

実環境での実例

プレハブ内での温度変化

未施工箇所 58.4度
施工箇所 38.6度

施工前では、約60度にまで上昇し、通常であれば、この温度から、エアコンを使用して、27度まで下げる必要があります。

施工後は、38度と大きく遮熱されている事が分かり、体温より少し高めの室温まで遮熱されました。

 

実事例データ

  1. 鉄骨倉庫屋根下側遮熱工事 事例
  2. 輻射熱照射テスト